こども社長の魔法のブログ

(株)ケイピーエス代表取締役角田恭平による音楽・ライブハウス・人生の読み物

バンドマンは他人のライブを見に来るべきか

"彼を知り己を知れば百戦危うからず"

という故事成語があります。

 

「敵についても味方についても情勢をしっかり把握していれば、幾度戦っても敗れることはない」

という意味です。

 

バンドマンにとって誰が敵で誰が味方かという話は難しいかもしれませんが、

己(自分やバンドメンバー)だけのことを知っていても、良い戦いは難しいです。

故事成語にあるように、周りの環境や情勢もしっかり把握すべきです。

 

この記事を書いている恭平 a.k.a こども社長( @kyoopees )はライブハウスを経営しています。

ライブハウスで日々イベントを組んでいますが、

もっとバンドマンはライブハウスに足を運ぶべきだ

と毎日思っています。

 

先日、名古屋新栄APOLLO BASE / DIAMOND HALLの木田氏( @from__suke )のツイートが話題になりました。

僕も普段からそう思っていたので、これを機に記事にしたいと思います。

(木田氏とはほとんど面識無いです。)

 

僕がバンドマンだった頃(約15年前)は週3〜4でライブハウスに通ってました。

だからこそ今があると思っています。

(週3〜4は行き過ぎ説有り)

 

もっと良いライブしたい、もっと売れたいと思うバンドマンはもちろんのこと、

ライブハウスの裏側に興味がある人にも読んで欲しい記事です。

 

レディゴォ!

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バンドマンは他人のライブを見に来るべきか

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バンドマンはライブを見るべきです。

木田氏のツイートに引用RTでもこう書かせてもらいました。

Twitterは便利なツールですが、 140文字では書ききれないので、

バンドマンはライブをみるべきだと思う理由を一つずつ説明するとともに、

補足も加えつつ書いていきたいと思います。

 

バンドに時間を使え

まず、バンドはバンドに時間を使うべきです。

1日は24時間しかありません。

1年は365日しかありません。

これは、この地球に生きとし生けるもの全てに共通です。

 

今から15年前、僕がバンドマンとして夢を追い始めた頃、先輩に

「24時間のうち1時間でも多くバンドの事に時間を使った奴が、他のバンドより上に行けるよ」

と言ってくれたのを今でも鮮明に覚えています。

 

"バンドに時間を使う"ということは、作曲や練習だけではありません。

バンドに関すること全般に時間を使うことを指します。

 

今度のライブでどんなMCしようかなーとか、

新しく出すTシャツのロゴどうしようかなーとか、

誘われたライブOKしようかなーとか、

バンドに関する事は全てです。

 

何かを得る為にライブに行くことは、れっきとした"バンドに時間を使う"行為です。

 

見に来てもらう為には見に行くことから

バンドがライブをする際には、お客さん(見てくれる人)が必要です。

お客さんがいて初めてライブが成立すると言っても過言ではありません。

「見に来て欲しい」と思うからには、まずは自ら動く事も必要ではないでしょうか。

 

見に行ってみたら初めて、お客さんの気持ちも分かるかも知れません。

もし見に行くのが億劫な場合は、原因を考えてみましょう。

自分たちのライブに来ない人も、もしかしたら同じ様な理由かもしれません。

 

対バンだけでなく他人のライブを客観的に見る

自分のバンドが出演するイベントの対バンも見て欲しいです。

(これはまた別の記事にしたいと思っています。)

主催者が何故この組み合わせで組んだのか、同じイベントに出演したバンドはどんなライブをするのか、それに応えられるライブはどうしたらいいか、等。

対バンのライブから得れるものもたくさんあります。

 

しかし、それはどうしても「主観的」な見方になってしまいます。

対バンは仲間であり、ライバルでもあります。

出演ではないイベントにライブを見に行く事によって「客観的」な見方が出来ます。

 

対バンのライブを見るのとはまた違った感じ方が出来るはずです。

 

悪い所も反面教師に

全てのイベントが満員で、全てのイベントが盛り上がってる訳ではありません。

もちろん動員が少ないイベントも、全然盛り上がらないイベントもあります。

そういうイベントやライブで、得れるものは無いのでしょうか。

 

もし得れるものが無かったとしたら、「得れるものが無かった」という事実が得られたことが収穫です。

 

自分たちは同じ様なライブをしてないだろうかと顧みる事もできます。

同じ様なライブをしないようにと反面教師にする事も、また成長の一つですね。

 

観客の反応も同時に見る

客観的に見る時に大事な要素の一つが、観客の反応も同時に見る事です。

自分は良いなと思った事が、他人にとっては良くなかったりもするし、逆もまたあります。

 

何故、お客さんがそのイベントに足を運んでるか。

何故、お客さんがそのバンドのライブで盛り上がってるか。

専門的な用語を使えばそれは立派な"マーケティング"です。

 

規模が大き過ぎるバンドのライブを見ても取り入れられる部分は(まだ)少ない

大きいバンドに憧れを持って始める人も少なくないでしょう。

それは全然悪い事ではありません。

 

ただ、何千人を埋めるようなバンドと、駆け出しのバンドは全く違います。

例え全く同じMCをしても、同じ様な反応は返って来ません。

始めたてのバンドは特にこれを理解出来てない様に思えます。

 

そのようなバンドに"いつか"追いついて追い越すという野望は大事ですが、

自分のバンドが今やるべきことは違う場合も多いです。

 

自分のバンドより明らかに規模の大きいバンドのライブやフェス等に行くことも大事です。

しかし、戦う"敵"は(まだ)そこではありません

今戦うべき相手を研究し、実践すべきです。

 

まとめ

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バンドマン、特に駆け出しのバンドマンは他人のライブを見る事によって得るものがたくさんあります。

バンドマンはもっとライブハウスに来ようぜ!という理由を細かく説明させてもらいました。

 

もちろん、ライブを見る事が全てではありません。

バンドの本分(本来尽くすべきつとめ)は、良い曲を作り、その曲を伝える為に演奏技術を磨く事です。

あくまで、本記事で書いた事は、本分を大事にした上で気を付けて欲しい事です。

 

技術の発達により家にいながら瞬時にかつ無料(低価格)で知らない音源にアクセスする事が可能になりました。

作曲ツールも10年前と比べて相当便利になりました。

 

バンドの本分を大切にした上で、本分以外の所にも気を配りましょう。

 

バンドマンは、ライブハウスで働くのも一手ですね。

直接的にライブハウスの裏側に関わる事により、お金をもらいながら勉強する事もできます。

運営する側に回ってみるのも、"敵"を知る為の一つの策かも知れません。

 

「バンドマン」と言っても様々で、他人に評価される事が全てではありません

普段は仕事をしていて、たまの休みにライブハウス貸し切って身内集めてライブする。

自分たちの音楽をとことん追求して、それを理解してくれる人達に満足してもらえればそれで良い。

それも音楽の楽しみ方として素晴らしいと思います。

 

今回の記事は、有名になりたい!と頑張ってるバンドマンに届けば良いなと思っています。

 

 

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